これから教師になっていく人、
いま教師として頑張っている人、
教師になろうか迷っている人、
教師じゃないけど、仕事で忙しい日々を送っている人。
”仕事にふりまわされない方法”はありますか?
ぼくも、毎日いろいろな仕事が入ってくるので、日中は授業もこなしながら、バタバタしています。
誰かに話しかけられると、「ぐへっ!! また仕事きたー……!?」
と心の中で思ってしまいます。
でも、「仕事を回すことと、仕事に振り回されること」はちょっと違うと思っています。
ぼくなりの、”仕事にふりまわされない方法”を紹介します。
愛用の洗練グッズは最後に紹介します☆
Contents
人には言わない「教師の仕事術」8のスキル【多忙脱出法】
キーワードは
ものごとを”洗練”することです
「慌ただしい」という字は、”心が荒れる”と書くように、「洗練」されてない状態。
仕事も生活も共通だと思いますが、とにかく洗練することが大事。
(仕事から逃げるのではなく、洗練すること)
でも、一言に洗練する、と言っても難しいです。
大学卒業以来、今の教師生活しか知らず、これが当たり前だと思ってしまうと、”洗練”が見えにくくなってしまうかも知れません。
ここでは、具体的に何をどう変えればいいのか、意識するポイントについてまとめてみました。
”洗練する” 具体的なポイントは
1、仕事をパッパと手から離そう
仕事は、意識しないと一気にたまってきます。
基本は、「仕事をためない」ことです。
仕事がたまると、「洗練」から遠ざかってしまいます。
あれも、これもしないと、という状態になると、気持ちが追い込まれてきます。
「これは後からやろう」と思う仕事も、なかにはあります。
でも、どれくらい時間がかかるかわからない先読みしにくい仕事や、リサーチが必要な仕事、一人で判断できない仕事等は時間がかかります。
それをぼくは、「微妙な仕事」と呼んでいます。
逆に、すぐに片付く仕事を「細々(こまごま)した仕事」と考えています。
この「微妙な仕事」がやっかいで、これにバタバタと追われてしまうのです。
だから、「微妙な仕事」以外の仕事は、できる限り早く片付けてしまうことが大事だと思います。
すぐに片付く「細々した仕事」は、絶対その日のうちに片づけてしまうことが賢明です。
教師の仕事は、日ごとに状況が変わります。
急な生徒指導が入ったり、時間のかかる指導が入ったりします。
だから、「細々した仕事」なんかに時間を奪われるわけにはいかないのです。
そして、「微妙な仕事」に時間を割くことになりますが、「微妙な仕事」は必ず時間を決めてやるようにしています。
判断しにくい「微妙さ」があったりするので、時間をかければキリがないです。
「この1時間に集中して、この微妙な仕事を片付けてしまう!」などと、目標タイムを設定して片づけます。
とにかく、仕事がたまっていくとき、気持ちが焦ってきます。
そして、しんどくなってきます。
いつか必ずやりこなす事はできるのでしょうが、日々「たまっている」という状態を作らないことを意識します。
教師は、いつ誰に呼ばれるかわかりません。
仕事がたまっていると、人の対応がずさんになり、別のトラブルを生み出すかも知れません。
だから、手際よくパッパと仕事を片付けて、時間のゆとりを生み出したいものです。
仕事はパッパと手から離そう!
2、仕事は1度で片付けよう
1回で片付く仕事を、途中で置いてしまわないことです。
仕事を、一度手放してしまうと、1回でできる仕事が2回やるべき仕事になってしまいます。
つまり、仕事が2個に増える、と考えています。
それは、なんだかもったいないなあ、と思います。
仕事の「重さ」にもよりますが、一度やり始めたことは、やり終わるまで止めないことを意識する。
途中でだれかに呼ばれて他の仕事に移ることもあるので、100%は難しいですが、とにかく何度も何度も同じ仕事に手を奪われないようにすることです。
\ズバっと言い切る!/
3、片付ける仕事には順序がある
仕事がたまってきたとき、何から手をつけるべきか。
それには順序があります。
締切が早い(自分のなかで、先に終わらせるように意識している)順番に並べると次のようになります。
①時間的プライオリティ
すぐ終わる仕事>時間がかかる仕事
②校内プライオリティ
学校全体の仕事>他学年の仕事>自分の学年の仕事>自分の教科に関わる仕事>自分の仕事(授業教科・担任クラス)
③人的プライオリティ
他校や外部を巻き込む仕事>校長・教頭等管理職を巻き込む仕事>教諭陣を巻き込む仕事>自分だけに影響する仕事
だいたいこんな感じの順番になります。
①時間的プライオリティとは
どんな仕事でも、たまってくるとしんどくなるものです。
仕事は、1つでも少ない方がいいに決まっています。
ところが、ぼーっとしてると、色々な種類の「書類」がやってきます。
役職によっては、1日に何種類もやってきます。
しかも、よく見ると同じような内容。
でも発行部署が違うので、それぞれにまとめあげなければならない。
なんとかならんかね……。この書類。
と頭をかかえてしまいますが、短時間で終わる書類ほどさっさと片付けてしまいましょう。
残ってるだけで、気忙しく感じる。パッパと手放してしまいしょう。
②校内プライオリティとは
「ほんまは、自分のクラスの仕事や、教材研究がしたいのに。。」と思っても。
じつは、自分の仕事は優先順位からすると、一番最後の仕事になります。
むしろ、校内で”印刷以外”の教材準備をのんびりしていたりすると、周りから白い目で見られることもあります。
つら。。でも現実。
ほかの教師が忙しくバタバタしているのに、自分は「教科の採点してま~す。」とか、よっぽど空気読めよコラー、の嵐でしょう。
じゃあ、結局教材研究はいつやったらいいねん!となりますが。
結局、定時を過ぎてからか、土日を割くしかなくなります。ぼくは、「だから、教師は忙しいんだろう」と思っています。
でも、この「校内プライオリティ」を無視することはできません。
特に、学校全体に影響するような校務分掌を担っている時は、毎日ドキドキの連続です。
たとえば、教務の仕事を取り上げると。
学校のチャイムが定刻にちゃんと鳴るか、となるたびに時計を確認しています。
「学校のチャイム」と比べて、「自分の授業のプリントが足りない」なんてことは取るに足らないこと、になります。
(まあ、どっちもあってはならないことですけど。生徒を巻き込むので。。)
生徒への影響を考えると、「学校のチャイム」は、全校生徒とさらには教職員全員に迷惑がかかることになるので、重要任務、となるわけです。
結局、
校務分掌で学校に影響するような役職に就くと校内プライオリティに影響する仕事が、最上位からスタートします。
だから、仕事をできる限り、精選してことを進めないと、永遠に帰れない人になっちゃいます。
ぼくも結局、教材研究は、”自宅”で早朝にやることがほとんどです。(国語なんで、パソコンと、ノート・鉛筆があればある程度できますし。)
時間がかかる仕事があるときは、「学年の仕事」も”自宅”任務になっちゃいます。
③人的プライオリティとは
仕事が、他者の予定によって影響を受けるものです。
だれかにお願いしないといけない仕事は、相手の予定あってこそです。
「学校長の挨拶」が必要な、他校を含むような会議では、必ず”校長先生の予定”を確保しなければなりません。
校内会議でも、学校長不在では成り立たない会議もあります。外部からの指導員を招くときも同じ。
”だれかに動いてもらう”ときには、できるだけ早く(最低1カ月以上前だが、3カ月前でも、早いほど良し)から相手に掛け合うべし。
4、机の上をきれいに保つ
ぼくは、これが最重要だと思う。
説明はいらない。そのままだ。
机の上が整理できないということは、仕事の整理もできるわけがない。
机がぐちゃぐちゃの教師に、「あれどこにある?」と何かものを尋ねてみて。
出てくるまで、時間かかるから。
そして、机の上が散らかっている人ほど、残業が多いと思う。
残業をしている人からすると、
「こんなに私は仕事を押し付けられているー」という思いもあるかも知れないが。
(その辺は、机が散らかっている人に、あまり聞いたことがないので、わからない。)
しかし、校務分掌で教務主任をすると、机の中が、ファイルだらけになる。
細分化して整理しないと、何がどこにあるかわからなくなってしまうからだ。
でも、それでもまだ、「細々した仕事」と「微妙な仕事」が混在しているので、”スッキリ”とまではいかない。
きれいに整理する、というのはそれだけでも、「仕事」なんです。
くり返しになるけど、
教師の仕事術の、キーワードは”洗練すること”です。
だから、自分の机のうえが散らかっているなら、片付けよう。
教室の黒板付近にチョークの粉が散っているなら、毎日拭き取ろう。
自分の上履きが汚れへたってきたら、新しい靴を買おう。
そんな、ちょっとしたこと。ちょっとしたことで、仕事の回り方が変わってきます。
5、集めるクセをなくそう
生徒から集めなければならない”回収物”等のことではない。
集めるクセをなくそう、というのは、”不要物”のこと。
不要な物をためると、それを「選別する」のに時間が取られる。しかも、いつまでも捨てなければ、何度も何度も時間が奪われてしまう。
これもつらい。
そんなに、時間に余裕はない。
すぐ捨てる。いらん、と思ったらすぐ捨てる。
そして、不要物のなかでも、特に「紙ゴミ」をためないこと。
「紙ゴミ」はゴミの中でも、時間を奪うゴミ。
必要な紙は…
直近で使いそうなものだけ、すぐに出せるとこに置く。
定期的に使うものだけ、ややすぐに出せるとこに置く。
年に数回しか使わないけど、要るものは、深いところにそっと置く。
去年のものは、捨てる。あるいは、データ化する。
最悪、捨ててしまったものが欲しいと思っても、誰か偉い人見つけて、もらえばいい笑
まあ、そんな感じだ。
ただ、教務主任はちょっとちがう。
教務主任は紙ゴミ王者かも知れません。
机の上には出さないけど、配布プリント類、通達プリント類、その他プリント類、全部置きます。
それは、別に集めているわけでもなく。
自分の仕事の「根拠となる」ものが、そこに書かれてあるからです。
教務主任なりの”洗練”がありますね。
〈”学籍の記録”なんかの処理は速め、かつ慎重、かつ記録も残す方がいい〉
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6、飲みニケーションを0にする
飲みニケーションと称する飲み会。
飲みニケーションでは、若い先生や、年輩の先生の「思い」をゆっくり聞くことができます。
人の思いを聞くと、自分の立ち回りを考えることができます。
これが、良い事だという考え方も否定しません。
でも、ある程度、飲みニケーションを重ねると、だいたい悩みや思いが共通していることにも気づいてきます。
飲みニケーションを0にする。
なんだか、孤立しそうにも思いますが、実は”洗練する”にはわりと重要なことです。
”人の思いにふりまわされない”自分になれるからです。
ぼくは、昔はよく飲みニケーションを行っていましたが、今では「飲みニケーションは0」にしています。
人の思いを聞くことも時には必要ですが、不用意な飲みニケーションは”洗練”と離れます。
「飲みニケーションを0」にすることで、生活への”洗練”がたくさん生まれました。
たかが飲みニケーションといえども、「予定」や「時間」に縛られるので、自分が慌ただしくなるんでしょうね。
7、その仕事は「受けられません」
仕事の中で、自分を苦しめてくるものがあります。
それは、「締切が近い仕事」です。
これは、基本的には受け付けません。
それを受けだすと、他への影響が出てくるからです。
例えば、
「この報告書、明日まででできるかな?」への返事は
基本「NO」です。
「明日まで」って、今日も残り数時間しかないのに。しかも、まだ授業入ってるし、放課後も会議があるし。
それでもって「明日まで!?」
ぼくに、どれほどの犠牲を払わせる気やねん。。と、なります。
関連
ただ、民間では、期日が近い仕事は当たり前のように、入ってきます。それは、「浸透させてから始まる」公の性質と、「始めてから浸透させる」私の性質のちがいだと思っています。
民間経験が、教師経験に役立つこともある
希望を言うなら、教師の仕事の場合は、依頼を受けて締切まで、最低1週間は要ります。
そして、ぼくの場合は、依頼を受けた仕事は、「前日~3日前」までには、完成させています。
(昔は、もっと早くに完成させていましたが。慣れもあるんでしょう。。)
締切日、当日に完成させるなんてことは、基本的にありません。
なんかあったら、怖いし。。その日がそれで忙しくなるし。
締切日に仕事を片付けるクセがついている人は、それだけでも変えると余裕が生まれます。
「自分個人」の「締切」を前日までに、「設定」するだけですので。シンプル。
「評価」などの「全体的な書類の締切日直前」は、職員室全体がバタバタとしています。
締切日に、早く帰ろうとすると、「もう終わったん?!」と言われますよね。
「終わったよ。」と言いますが。
「今日」の完成を目指してないので、もっと前に終わっています。
聞いて来た人からすると、ぼくがそれを「今日」やった、と思っているんでしょうけど。
「前日」までには終わらせています。
でも、ひどいときには、まだ終わっていない人の”手伝い”をさせられることがあります。
データを見たり、書類の出し方を教えたり。。
そう、だから、早くしないとダメなんです。
先の見えない”微妙な仕事”なら、その日1日で片付けようとしないことです。最終的に、人に手伝ってもらうことにもなりかねないからです。
アドバイスとしては、締切日に仕事を完成させる先生といっしょに仕事をすすめるのは、避けた方がいい。自分の仕事も遅くなり、慌ただしくなります。
「締切日まで、最低1週間必要だ。」ということには、もう一つ理由があります。
それは、「教師は、つかまりにくい」からです。
「教師」は基本的に「授業」やその他の「指導」、または「会議」や「研修」をしています。
その最中は、つかまえることができません。
これが、他校の先生だと、いっそうつかまえられません。(携帯を知っていても、すぐにはつかまらないことが多い。)
だれかに、聞いたり、書いてもらったりする仕事もあります。
だから、教師の仕事には、最低1週間必要なんですね。
8、”洗練”と”子どものために”のまやかし
よく、”子どものため”にという言葉を聞く。
子どものために、と言えば、大部分が解決すると思っているように、感じることもある。
「いやいやちゃいまんがな、ぼくも子どものために」を考えてるんやけど。
でも、先にそう言った方が、子どものことを考えてる、ように思えるのでなんともしっくりこない。
そして、それで、ときどき「仕事の軸がずれる」のだ。
「子どものために」といって、細かい装飾やデコレーションに時間をかける。
もちろんそれも、必要なときもあるかも知れない。
でも、先に書いたが、「仕事には片付ける順序がある」
仕事には、プライオリティがある。
ノートや教室への「装飾やデコレーション」は……
「時間がかかる」「自分の教科・クラスの仕事」「自分だけに影響する仕事」わけで。
優先順位の低い仕事なんじゃないかな~と思ってしまいます。
でも、「子どもたちが喜ぶし」という先生の気持ちもわかるので、もちろん良い悪いについては、何も言いません。
さらに、その時々の「子どもの実態」や「指導のタイミング」というものもあり、子どもに直に接している先生しかわからない、「指導上のねらい」があることもあります。だから、現実的に、このことは評価できるものではないと思っています。
ただ、ぼくだったら、「子どもたち自身」に作らせたり、飾らせたりするかなーと思う所です。
人には言わない「教師の仕事術」8のスキル【多忙脱出法】 まとめ
教師の仕事術として、”洗練”を目指すことによって仕事の回り方が変わってくると書きました。
最後にひとつだけ補足します。
”洗練”は、ただ身の回りを整理するだけが、”洗練”するということではありません。
”洗練”とは、「優雅・高尚・あかぬけしたものにすること」です。
たとえば、芸能人なんかでたとえると。
洗練された、芸能人って誰だろう。
優雅で高尚であかぬけした感じの人。
売れている芸能人は、きっと多くの人が”洗練”した人だと思う。
人の批判を受けることも多いが、どこかに”洗練”があるから、一味ちがう魅力があるんでしょう。
それは、「行動」だけでなく、「容姿」や「生活」「言葉遣い」と表れる。
教師の洗練は
身辺整理だけを言うのではなく、
洗練した身の回り+(プラス)
洗練した生活、
洗練した言葉、
洗練した振る舞い
などをすべてひっくるめて考えた方がいいと思う。
\やらなくていい事だった/
いろいろな子どもや家庭、そして教師と接すると、いろいろな言葉や考え方に、自然とふれていく。
そのときどきに、振り回されたりぶれたりすることがある。
だから、自分でいろいろな部分に、”洗練”を感じ取りながら、”洗練”を目指して生活していきたいものだと思う。
そう心がけることが、自分なりの仕事術の第一歩を作るのではないでしょうか。
おしまい
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