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学校にはいろいろな子どもが通います。
当然、子どもも親も学校は「安全な場所」という認識を持ちます。
しかし、そんな学校でも時々、「学校事故」と呼ばれる痛ましい事故が起きます。
防ぎようのないものもあれば、防ぐことができたであろうこともあるはずです。
そのような「学校事故」を未然に防止するために注意したいことについてまとめてみます。
Contents
子どもの命を守るために知っておきたいこと【学校事故の防止法】
学校の先生はただ単に「授業」だけをしていればいいわけではありません。
他にもいろいろな業務があります。
(そんな言われが「教師が多忙」となっている原因の一つにもなるんですが)
「授業」以外の業務の中で、教師にとって最も重要なことは何でしょうか。
これは「授業よりも大切なこと」です。
教師にとって最大の使命。
それは「子どもの命」を守ることです。
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そう、「子どもの命を守る」ことは当たり前のことです。
当たり前だとわかっていても、事故は一瞬で起きます。
その一瞬が取り返しのつかない事態を招くことも少なくありません。
以下、子どもの「命」を守るために最低限注意したい場面です。
登下校中の事故
学校内ではありませんが、多いのが「登下校中の事故」です。
車との接触などの「交通事故」には当然注意が必要です。
いくら「注意するように」と言っていても、登下校のとき他のことに夢中になることもしばしば。
登下校中の「道草」は子どもにとって楽しいことでもありますが、起こりうる事故を予見して「あらかじめ注意」しておくことは大切なことです。
特に小学校低学年児童の交通事故は毎年1番多く、死者重傷者数は、5年間で2000人を超えています。
指導ポイント
〇子どもの目の高さで通学時の危険ポイントを教えること
・道路わきの車、堀、川、立て看板、交差点のトラック
・信号の渡り方、見通しの悪い交差点
・車や壁の向こうが見えないとき、頭だけ出して見る
〇登校時より下校時の事故が多い
・飛び出しの危険性
・横断歩道の渡り方
・遊びながら下校しない 等
登下校中は、車の事故だけではありません。
天候によって、変化した地形に子どもが興味を示すこともあります。
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で、水に体を奪われることもあります。
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好奇心がわいてくる場面があります。
いくら指導しても足りないくらい事故の数が多いのが登下校中です。
友達と一緒に帰ることでなおさら注意力が散漫になる場合があります。
天候不順のときや、地形が変化している可能性がある日の登下校時は必ず注意を喚起すること。
教師は、毎日登下校の際のシミュレーションしつつ、繰り返し指導することが重要です。
熱中症による事故
「今日はいつもより暑くないな」といっても油断はできません。
「熱中症」は気温がそれほど高くない25度~30度でも、湿度が高ければ発生する事故です。
「熱中症」は毎年4000件以上発生していると言われています。そのほとんどが、体育やスポーツ活動の時間帯です。
発生しやすい時期は、7月~8月です。
「暑さ」で脱水、塩分不足、血液循環不全、体温上昇により「熱中症」は起こります。
熱中症の発生
運動中の筋肉が、体温を上昇させる。
↓↓↓
体温を一定に保つために汗をかく。
(汗は皮膚の上で蒸発しながら「皮下熱を奪うこと」で体温を下げるはたらきをする。)
↓↓↓
汗をかくのに「水分補給」をしないと熱中症症状が起きやすくなる。
↓↓↓
「水分不足」により、汗の量が減り、体温が上昇し始める。
↓↓↓
40度を超えると熱射病(熱中症)にかかる。
激しい運動の場合は、脱水症状でなくても、熱のバランスがとりきれず、体温が異常な状態になることがあります。
熱中症を防ぐための指導のポイントです。
指導ポイント
〇熱中症症状の確認
・自分でペットボトルのふたをあけて飲料が飲めるか。
〇意識障害がある場合
・水をかけて体温を下げる。本人が寒いと感じるまでずっと水をかける。
〇体温が40度を超えると意識障害が出る
・命にかかわる状況であることを知る
・昏睡から応答不全まですべて意識障害
・脳に麻薬がかかっている状態
・全身を氷水につける冷却法が効果的である
〇意識障害が無い場合
・涼しい室内で休める
・軽傷でも数日様子を見る
・熱疲労、熱失神、熱けいれんの症状である。
・脱水と循環不全で、脱力感、倦怠感、頭痛、吐き気、めまいの症状が起きる
〇スポーツドリンクなどで水分補給を必ず行う
〇暑さには徐々に慣らす。急に暑い中で運動することは控える。
〇個人条件を考える。肥満、暑さに弱い、体力がない人の個人の状況を考慮する。
〇服装は、通気性がよいものを使用する。
〇体調不良へは、早めに対応することで安全が確保できる。
「熱中症」も命にかかわる事故につながります。
昔と今で地球環境も変化してきています。
適切な指導を心がけたいところです。
突然の心停止
運動中、突然倒れこむ。
これは、体育や部活動の運動中に突然起こります。
運動中、子どもが突然倒れこんだとき。
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なんて、うろたえたり、原因を探り出したりしている暇はありません。
突然倒れ込んだときは
とにかく「AED」を持ってこい!
※制限時間は5分以内!
おろおろしている暇はありません。
明確に指示が出せないと、子どもを救えなくなってしまいます。
学校内のAEDの場所は知っていますか?
水泳の授業などでプールに持って行ったりしているかも知れません。
いつでもすぐに持ってこれるように、頭の中にAEDの場所を入れておく必要があります。
特に「死線期呼吸」などが始まったら、一刻の猶予もない状況です。
※「死線期呼吸」は、心停止等で低酸素状態になったときに出る「喘ぎ呼吸」です。
わかりやすい動画が「日本スポーツ振興センター」から出ています。
低酸素状態、水泳などで溺れたときも同様ですが、この状態は「5分」を過ぎると救命確率が減ってきます。
5分で30%、10分経つと20%の生存率になります。
運動指導の際は、よく子どもの動きを見ている必要があります。
そして、周りの子どもたちにも「友だちが、突然倒れたときの対応」を教えておくことが大切です。
子ども自身が「無謀」な挑戦をしない指導
子どもは、予想もしないような無謀な行為をすることもあります。
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「無邪気で笑える無謀さ」ならまだいいのですが、誰がみても明らかに「危険」な場合があります。
基本的にはそのような行為をしないように指導します。
教えた上で、なお危険な行為をする場合もあります。
でも、教えたら「助かる命」というのが、当然あるわけです。
教師の指導は、必ず「なぜいけないのか」の理由をつけてするべきです。
その理由が心に留まりさえすれば、子どもも理解し、理想的な行動になってきます。
〈あわせて読みたい〉
>>【諦めてませんか?】「生徒指導」をミスれば子どもの人生が狂う!指導のカナメになる3つの行動
子どもの命を守るために知っておきたいこと【学校事故の防止法】まとめ
教師のメインの仕事は「授業」です。
でも、その授業よりも大事なこと、そして授業を止めてでも教えなければならないことが「安全」に対する指導です。
傍からみて、明らかに危険だ、と感じることを平気でするのが子どもです。
子どもたち自身は、そんなに危険だと思っていない場合があります。
それは、若さもあり身体の柔軟さや回復力などを自ずと感じて、これくらいはまだまだ「平気」と思っていたりします。
一方、大人から見ると、これも身体の老化やこれまでの経験等から、わりと早い段階で「危険」と感じて子どもの行動を制限したりします。
どちらも間違っているわけではありません。
ぼくやあなたも、高校生くらいだったら「まだまだいける」なんて思って、少しくらい無茶な行動もしていたかも知れません。
しかし、学校は「限りなく安全」な場所でなくてはなりません。
子どもたちに、教えることをなおざりにした結果、ケガをさせてしまったなんてこともあってはいけないと思います。
子どもの「主体性を尊重」することと、「安全に対する指導」は別物です。
当然ですが、子どもの「身の安全」が保障されたうえで、主体的な行動を促していくべきです。
「安全」についての認識を高く持つことは、いつの時代にも教師にとって最も必要なものでしょう。
おしまい。
\子どもは電話を取らないから/