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クレペリン検査攻略【いい結果を出したい】教採合格への道
教員採用試験では適性検査が課されるときがある。
そのひとつが「クレペリン検査」です。
適性検査は、どのくらいのウエイトで点数化されるのか明示されていない。
選考の「参考までに」と言われることもあるけど、少しでも対策して、良い結果を出したいものです。
ぼくも教採を受けたとき、クレペリン検査がありました。
「クレペリン検査」について調べていくと、実は対策ができることもわかりました。
自分の経験と、クレペリン検査の対策について、まとめます。
何の目的でそんな検査が課されるのか、クレペリン検査の内容を知り、自分ができる対策について考えてみよう。
クレペリン検査って何
教員採用試験で、登場する「クレペリン検査」
クレペリン検査には、「内田クレペリン検査」と「SKK式適性検査」の2種類がある。
SKK式の方が、結果分析に「独自解析」が組み込まれているが、検査方式・内容は一緒だ。
普段は、あまり受ける機会がない試験(検査)ですね。
官公庁や企業の採用試験のときに、たまに使われている「作業検査法」の一つです。
面接だけではかりきれない心理検査(つまり人物)を、作業能力によって検査する。
全国の半分以上の自治体が、教員採用試験でこのクレペリン検査を実施しているようです。
内田クレペリン検査 株式会社日本・精神技術研究所 日本を代表する心理テスト内田クレペリン検査
株式会社SKK SKKの適性把握ツールSKK式適性検査
検査方法は、とてもシンプル。
「ただ足し算をひたすら繰り返す」だけです。
その作業の結果をもとに、その人の作業適正・作業の特徴が図れるという。
足し算によって出た「答えの1の位の数」をひたすら書き続けていく。
シンプルな内容だが、なかなか大変です。
具体的な検査の流れ
検査の流れ
試験時間:35分
検査用紙は、上下の2段組になっている。
上段を前半の15分、下段は後半の15分で使用する。試験時間は間に5分休憩をはさんで、全35分間。
上・下段の不規則な数字のならびは、それぞれ15段ずつとなっている。
左から右に足し算を繰り返し、解の「1の位の数のみ」を書き続ける。
1分経つと合図されるので、次の段に進む。 というのを前後半で15回(15段)ずつ繰り返す。
簡単な1桁の足し算だが、1段(1分)ごとに出来ばえに変化が出てくる。
たくさん計算できた1段(1分)もあれば、計算回数が少ない1段(1分)や、間違えの数が多い1段(1分)もある。
その変化の具合によって、面接ではかれない受検者の能力を測定する。
集中力がどう変化していってるか、というのが見える感じですね。
クレペリン検査でわかること
結果からわかること
作業量:全体の計算量
作業曲線:1分毎の計測量の変化
誤答:計算の間違い の3つの結果から
→「能力面の特徴」と「性格・行動面の特徴」がわかる。
「面接」の数分間では、とりつくろって自分を表現できるかも知れない。
クレペリン検査では、「作業」の具合から、 受検者の「性格」や「行動面の特徴」を総合的に測定することができるという。
内田クレペリン検査では「人が作業(行動)するときの能力」と「その能力を発揮するときの特徴」のふたつをまとめてはかることができる。
「能力面の特徴」は知能との相関も高く、受検者が与えられた作業をどれだけ早く処理できるか、効率よく作業がこなせるかを現わしている。「能力を発揮するときの特徴」は、わたしたちが「性格」と呼ぶ特性と重なることが多くある。
以上は、内田クレペリン検査の公式サイトからです。
そのような観点でみられるとしたら、
「どうすれば能力が高いとみられるのか」、
「どのような結果だと、好感度の高い性格だと感じてもらえるのか」
ということを考えて、 それなりの対策ができそうだと感じる。
クレペリン検査を受けるときの注意点
1桁同士の足し算を永遠に繰り返していくだけだが、個人的に気を付けていた点をがいくつかあるので、記します。
クレペリン検査のとき必携アイテム
必要なモノ
- えんぴつ◎ シャーペン×
- 消しゴムは使ってもいいが、実際使用するのは×
- ハンカチ
クレペリン検査では、とにかく速記が必要となる。
そんな作業でシャーペンはタブーだ。
芯が折れたり、そのたびにノックするなんてゆうような余裕はない。
1秒でも大事にしたい所。
ましてや、芯がつまってシャーペンが壊れてしまうなんてことはもってのほか。
メンテナンスなんてしていたら、もうその試験はほぼ終わりだ。
好結果の可能性はありません。
本気で臨むなら、絶対「えんぴつ」を使用するべきだと思います。
芯のとがったえんぴつを3~4本用意すること。
できれば、その「えんぴつ」も、「丸形」ではなく「六角」など、転がりにくいものにするのをおすすめします。
芯が滑らかで滑りがよく書きやすい鉛筆は、三菱鉛筆ユニスターですね。
もしも、仮にシャーペンを使うなら、芯が折れてもすぐに出せる、少し重めのドクターグリップ(フリフリ機能付き)がいいと思います。
クレペリン検査では、「消しゴム」の使用も考えない方がいいでしょう。
えんぴつを消しゴムに持ち替えて、誤答を消して書き直す。
圧倒的なロスですね。
誤答に「×」をつけて、次の問題に即進みましょう。
受検者は、「時間」との戦い、一瞬の動作も効率よく進められるように準備したい。
そして、もう一つ必携のアイテムは、ハンカチです。
検査の途中で汗を拭くなんてことは、時間のロスですね。
でも、インターバルの5分休憩では多分必要となるはずです。
ぜひ、持っておきましょう。
クレペリン検査の体験から
教採は夏の試験です。
エアコン設備の無い教室に当たったときが最悪。
半そでのシャツを着ていたとしても、汗をかく。
クレペリンの検査シートは、横に長い数列が並ぶため、普通の定型用紙よりも横に長く作ってある。
その長い検査シートに、汗ばんだ腕がひっつき扱いづらい状態となる。
しかも、エアコンのない教室の場合、大抵の会場で「窓全開」だ。
当然、暑さ対策のためなのだが、ときどき窓から風が吹き込むと、どうなるか。
汗ばんだ腕にひっついて扱いにくい検査シートが、風にあおられてペラペラとなびく。
窓際に座っていたとき、時間に追われて焦りながら、「なんじゃこりゃー!」という状況になった。
そして、「計算」というのは「集中」して何問も解き続けると、「額からも汗がしたたる」のだ。
これは、クレペリンを受検した時に、初めてわかったことだった。
夏場のクレペリンは一筋縄ではいかない場合がある。
試験会場の座る場所によっても、差が出ると思う。
5分のインターバル休憩で、しっかりと持ち直して後半戦に臨みたいところ。
せめてハンカチくらい持っていた方がいい。
あとから後悔したことは、試験の前に制汗スプレーをしてたら良かった~とも感じた。
個人的に好きな香りは、夏にあうシトラス系ヴァーベナの香り。
実用性もあるが、気持ちに余裕が生まれることにもなる。
試験は、「追い詰められた感」を少しでも減らして臨みたい。
自分に必要な持ち物も見直して臨もう。
クレペリン検査の対策とは
クレペリン検査の対策は、少しでも「足し算の計算練習」をやっておくことです。
ネットに、クレペリン対策の計算用紙がアップされているのを使って、朝起きた時や寝る前などに練習するといいでしょう。
(※クレペリン練習問題を探して、リンクを貼ろうと思ったのですが…。{△保護されていない通信}のサイトとか、答え合わせが付いてなかったり。。で良さげなサイトが見つからず、リンクが貼れませんでした。すみません。)
訓練すると、計算になれて徐々に早くできるようになっていきます。
そうすることで、「作業量」の判定がアップします。
今、久しぶりにクレペリンの用紙を使って足し算をしてみると、たかが足し算とはいえ、ボロボロな手応えです。。
訓練してないと、しているでは、やはりちがいますね。
タイムを計りながら、何かの気分転換くらいの気持ちで練習すればいいと思います。
ただ、内田クレペリン検査のHPでは、
“学力検査のように成績の高低をみる検査ではありませんので、リラックスして検査に臨むのがよいでしょう”
とあるので、「作業量」が絶対ではないようです。
実際、自分がクレペリンを受けた時。
隣の席で受検していた女性の「計算量」がものすごい量だった。
完全に、自分の1.5倍近い問題数を解いている!(くらいに感じた)そこまで行くか!?
1分間でそんなに計算できる!?
と思いました。
しかも、1行だけでなく、全体的に計算量が多かった。
その女性の試験の結果がどうだったのかは、わかりません。
ただ、計算量が少なかった自分が、その時の教員採用試験に合格したことから考えると、
・クレペリンの判定は、スピードも大事だが、スピード以外の要素でも勝負ができる。
・適性検査はあくまでも「参考」とも聞くので、「参考」なのかも。
・クレペリンは、「後半」が大切と言われる。最後まで集中力を切らさずやること。
の3点を感じました。
そして当然、教採はクレペリン検査以外にもあるので、他の試験の結果によったのかも知れませんね。
クレペリン検査で好まれる結果は
「クレペリン検査でわかること」は、具体的にどのような結果が、よい印象を与えるのか。
「望ましい結果」、として、ネットにさまざまあげられていることを以下にまとめてみました。
好まれる結果は…
◆作業量の評価は 作業量は多いほど高評価である。 特に、後半は前半よりも多く計算しなければならない。
◆理想の定型曲線は ・前半の中では、1行目が一番計算量が多くなる。
・前半、計算量は徐々に減っていくが、終盤に近付くにつれ持ち直し、最後の一行は計算量を増やす。
・前半を形で言うと、U字型かV字型が理想。
・後半の1行目が全体を通して、一番計算量が多い。
・後半は、1行目がぐんと高い作業量だが、その後、徐々に減少しても良いとされている。(が、以前、後半も前半と同じようにV字のような形になるのが理想、と聞いた記憶がある。
※ただし、作業量はこの場合も、「前半を上回ったもの」にしなければならない。
・前半は終盤になるにつれて、必ず計算量を多くする。
◆計算量 ・計算量は、1行の半分以上ができていること。
◆減点項目 ・計算量の高低差が激しすぎるのは良くない(波がある)
・誤答の数が目立って多い
理想的な形を、あらかじめ知っておくのと、知らないのとでは、試験への臨み方が変わります。
クレペリンでは、結果を操作するようなことは、なかなか難しいとされています。
理由は、ひらすら作業を持続させ、作業量を増やすことに必死にならなければならないので、 思い通りの形にならない場合があるからです。
でも、 理想的な型を知っていると、その形を作るために、力を入れるポイントと、力を抜くポイントがわかります。
「作為的に検査を受けることは、なんの意味もない。」
まったくその通りでしょう。
検査の結果を思い通りに作るために……というよりも、
考えておきたいのは、「ある作業に集中したとき、集中力はどのように発揮するのが理想的」と考えられているか。
その点は、学ぶべきことがあるのではないだろうか。
教採クレペリン攻略のための 必勝「作業ストーリー」は
公務員試験は、「普通の人」を探すための試験だと思ってもいい。
だから、適正検査として、クレペリン検査が行われるのでしょう。
(と、勝手に解釈しています。)
クレペリン検査では、性格的に波のない「普通の人」を判断するわけですね。
「理想的でスタンダードな人」だと思われる「作業ストーリー」は以下の通りです。
理想的な作業ストーリーは
まず最初は高い集中力で、力を発揮し、
同じ力で持続的に取り組めたらいいが……
やはり疲労するので、中盤疲れが見られる。
しかし、終盤は、あと少しで終わりだから、
もう一度しっかりやろう!
という意識から集中力が高まる。
5分間休憩し、リフレッシュ。
前半で習熟度がアップしたので、
後半戦の最初は思いもよらない力が出て、一気に高い作業量が発揮できる。
が、前半と同じように、中盤は疲れて、軽く流しがちになる。
後半の最後に、もう一度集中力を高め、減少してきていた作業量をもう一回上げていく。
そして、最後の一行は、(後半の最初の1行を超えてはいけないが)、高い作業量を発揮し、作業を終える。
といったストーリーです。
自分もやってみたが、試験までに一度、クレペリン検査を練習で、試してみるとよくイメージがわいてきます。
\実践練習用の用紙もついてる/
クレペリン検査攻略【いい結果を出したい】教採合格への道 まとめ
クレペリン検査は、足し算をもとにする検査。
足し算が持続的にしっかりと計算できないと不利な試験である。
とりあえず、検査自体はシンプルな内容なので、足し算の計算力を高めて臨もう。
数列は1行あたり、100~120程度あると言われているが、数がいくつあるにせよ、 ぱっとみた感じで「半分以上」の計算ができていたら良い。
とりあえず、1分間で60くらいの計算ができるようには、して臨もう。
あとは、検査に取り組むときの、イメージトレーニングだ。
最初飛ばして、中盤は平凡な進み方、終盤ラストスパート、
という力の発揮具合をイメージすることでいいだろう。
そんな中で、「この1行は気合入れてやるべき」(※後半戦の1行目、後半戦のラスト1行。)という所を忘れずにやれば、理想的な曲線が生まれるはず。
クレペリン検査は、シンプルな検査だが、試験中はとにかく大変。
心をしっかり準備して臨み、最高のパフォーマンスを発揮することを願います。
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